「さーーーて、と!」
私に化けたフラッチーを見送り、うーんと大きく伸びをして後ろのカホラちゃんに向かって、
「私はこのままカホラちゃんの家に泊まって居てもいいのかな?」
と、少し遠慮気味に言った。
『はい!もちろんです。いくらでも泊まっていってくださいね。』
「ありがとう〜お婆さんにもお断りして...」
『大丈夫ですよ。お婆ちゃんは、"カホラちゃん、しばらく家に居るようになる” って、前からそう言っていたの。』
「えっ!なんで?」
『なんでって...ふふふ。うららさんは、もうわかってきたでしょ?お婆ちゃんって、そういう人よ。というか、なんとも説明しようがないです。そういう人だ、としか。』
そう。たしかにそうだ〜
カホラちゃんのお婆さんは本当に不思議な人。
でも、なんだかとっても安心できる。
私の、いえ、私達の知りたいことを発見するための旅には、きっとお婆さんの手助けが必要なのに違いない!と、思う。
本当は、わからないことや知りたいことをお婆さんにたずねて教えて欲しいところなんだけど。お婆さんは「自分たちで探しなさい」って、言っていた。
だけど、きっと必要な時には助けてくれるだろう。
必要な時.....
いま。
そう、今!
超〜必要なんだけど。
「あのね、カホラちゃん。」
苦笑いしながら私は言った。
「私さ、自分の荷物、ほとんどすべてフラッチーに渡しちゃったみたい...」
『えっ?着替えとかもすべて?』
「うん....どうやら慌てて、しかも何にも考えないでとりあえず荷物詰めたんで、ぜーんぶリュックに入れちゃったの。」
『そうですか〜でも大丈夫ですよ。私の服や必要なもの、なんでもお貸ししますから遠慮なく言ってくださいね。』
笑顔でカホラちゃんはそう言ってくれ、私は安心してお礼を言った。
「ありがとう〜カホラちゃん!」
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